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 伏木富山新港と臨海工業地帯

 

 伏木富山港は富山新港、伏木港、富山港の3港から成る。1986年6月に特定重要港湾に指定され、2011年4月の港湾法の改正により、国際拠点港湾となった。三大都市圏から3~4時間圏内にある。東海北陸自動車道整備、中部縦貫自動車道等の整備、北陸新幹線の開通により、今後も利便性が向上すると期待されている。

 富山新港は新湊にある。3港の中心である。北陸自動車道小杉I.Cまで9km、国道8号まで3kmで、国道415号に隣接する。富山高岡新産業都市の拠点として、放生津潟を掘り込んで建設し、1968年に開港した。同時に臨海工業地帯が造成され、427haに約90社が並ぶ。公共岸壁には5万t級船舶1隻、3万t級船舶1隻、1万5千t級船舶6隻を係留できる。野菜や果物などの輸入食品に対応するためのくん蒸上屋もある。水平引込式クレーン2基、多目的クレーン1基、水面貯木場などもある。海王丸パークや富山県新湊マリーナが港の活気を象徴している。

 2002年には、効率的なコンテナ荷役機能を備えた多目的国際ターミナル8.3haを供用開始し、2007年の2.1ha拡張により10.4haとなった。2010年には、ガントリークレーン(最大吊上荷重55t)2基目を増設、2011年5月には岸壁の改良により、1000TEU級コンテナ船の2隻同時接岸、同時荷役が実現した。2400TEU級2隻同時接岸に向けて整備が行われている。

 TEU(twenty-foot equivalent unit = 20フィートコンテナ換算)とは、コンテナ船の積載能力やコンテナターミナルの貨物取扱数などを示すために使われる貨物の容量を表す単位で、1TEUは20フィートコンテナ1個分に相当する。

 伏木港は小矢部川の河口にある。能越自動車道高岡北I.Cまで9km、国道8号まで3kmで、国道415号に隣接する。奈良時代にはすでに沿岸交易の要であった。1998年6月に伏木外港の一部が完成し、伏木万葉ふ頭として始動した。その岸壁には3万t級船舶1隻、1万5千t級船舶1隻、5千t級船舶1隻を係留できる。 

 富山港は北陸自動車道富山西I.Cまで16km、国道8号まで3kmで、国道415号に隣接する。かつて越中岩瀬湊と称され、室町時代の『回船式目』に我が国の十大港湾を示す「三津七湊」のひとつとして記されている。江戸時代には、北前船の基地として栄え、大正末期に神通川河道と分離して整備された。公共岸壁には1万5千t級船舶4隻、1万t級船舶1隻係留できる。また、貯木場を有している。富岩運河の歴史は古く、まちの中心部まで物資を運ぶことを可能にしている。

伏木富山港.png
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